第32 回PAIDEIA 哲学カフェ「平等ってなんだろう?」報告

 第32回PAIDEIA哲学カフェのファシリテーターは齋藤ゼミ2年の伊藤駿、書記は同じく齋藤ゼミ3年の村上琴音が務めました。季節はずれの猛暑のなか多くの方が足を運んでくださり、最終的には30名となった今回の議論はとても活発で有意義なものとなりました。ご参加くださりました皆さま、ありがとうございました。

 さて、今回のテーマは「平等ってなんだろう?」でした。切り口は「男尊女卑」という日本をはじめとした諸国に根強く残る社会風潮でした。

「痴漢問題では男性が加害するという意識が前提になってしまっているのは、女尊男卑ではないのか」
「女性専用車両は女尊男卑?」
「だったら男性専用車両も設置すればいいのでは」
「男尊女卑が前提ならば、立場を平等にするためには女性がある程度優遇されるのは仕方ないのではないか」

という性別による立場の差についての意見から、

「”女性の日”割引きは女性優遇では?」
「稼ぎの差があるから割引きはあってもいい」
「身体的特徴により、男女で役割がちがうからそれを基準に仕事を分配するのは悪い方法ではない」
「女性は出産などで仕事をリタイアする時期があるから、男性とくらべて給与が少なかったり雇用に問題があったりするのはある程度仕方ないのでは」
「結婚・出産をする可能性があるのと同じように、しない可能性も同じだけある。しない選択をしている女性の給与も低くなるのは不当だ」
「性別ではなく能力で雇用すべき」
「女性の給与が不当に低くされるのは、そもそも家庭内役割を女性に押し付ける風潮が残っているから。そのあたりの社会制度の整備が重要」
「全員同じ給与を与えるとしても、それではがんばった人が報われない。スタートラインを同じにする”根本的な平等”をとるか、給与などの”結果的な平等”をとるかで考え方も変わってきそうだ」

といった、社会的な立場や給与についての議論にうつっていきました。特に給与や雇用に関する問題では、現在性別による差が生じていることから、「能力や成果を重視」する考え方や、女性の社会進出を推進するならば社会制度を改善すべきなどの興味深い意見が多く提示されました。全体的に「女性の性別的役割」は負担であるといった印象を受けました。

「クラス内でのカーストは平等?」
「社会的役割がなく、周囲からの視線や評価で決まるもの。仕方がない」
「そもそも親の経済状況や出身地など、スタートラインで平等ではないと思う」

つづいての議論は教育について。クラスというある種全員が平等に扱われる場において、そこからつくられるカーストは平等なのか?という意見から発展して、そもそも学校選びなどのスタートラインから平等ではないという意見が出ました。これは教育は平等に与えられるべきという主張ですが、そこにはやはり経済状況の不平等というお金の問題がつきまとってきました。

「結局のところ価値観次第では?」
「みる視点によって平等か不平等かはわかれる。絶対的な平等は存在しないのではないか」
「どこまで平等にすればいいのだろう?」
「必ずしも平等にする必要があるのだろうか?」
「投票権はみんな平等に1表与えられたもの」
「選挙に情熱を持っている人といない人では、1票の価値も変わると思う」
「平等とは目指すべきところで、仕方がないで片付けていいものではない」

片や平等、片や不平等だと訴えた場合、では平等のラインはどこにあるのでしょうか?
みる視点によって平等・不平等は変わってくるものであり、必ずしも不平等を正そうとしなくてもいいという意見、それに対して平等は目指すべき理想であり、たとえ実現不可能でも追い求めるべきという意見、最低限のラインさえ守れていればある程度平等ではないか、という意見などが挙がりました。

 「平等」とひと口にいっても、それが体現するものは公平性だったり均等性だったりとさまざまです。ある側面では不平等でも、それを補えれば平等になるのか?社会的な役割は不平等なのか?絶対的な平等はあるのか?もしかしたら、お互いがおかれた状況を理解し、尊重しあうことができれば、「だれかの平等」にすこしだけ近づくことができるのかもしれませんね。

 次回PAIDEIA哲学カフェは6月27日(木)17時より、高千穂大学1号館2階マーキュリーホールにて開催します。テーマはまだ未定ですので、決定次第各種SNSよりお知らせいたします。お時間のある方は、ぜひご参加ください。

(報告者:高千穂大学人間科学部人間科学科 齋藤ゼミ3年 林ルナ)

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【第32回PAIDEIA哲学cafe「平等ってなんだろう」】

2019/5/30(木)17:00~ 高千穂大学1号館2Fマーキュリーホール 

人間にはさまざまな違いがありますが、しかしまた平等であるべき点も必要です。平等とはどういうことなのか、一緒に考え、語り合いましょう!

第30回PAIDEIA哲学カフェ「ラヴソングで哲学」 2018/11/16開催!

第30回PAIDEIA哲学カフェ第30回PAIDEIA哲学カフェは、「ラヴソングで哲学」です!
あなたにとって恋人とはどんな存在ですか。
また、好きになるってどういうことですか。
私たちと一緒に考えてみましょう!

日時:2018年11月16日(金) 18:00-20:00
場所:高千穂大学1号館2階 マーキュリーホール

予約不要、参加自由

料金:学生無料、社会人500円(お茶、お菓子付き)

学生の方も一般の方もご遠慮なくお越しください!

 

Facebookイベントページはこちらです!

https://www.facebook.com/events/353477948761613/

 

主催:哲学研究会パイデイア
https://paideiatakachihophilosophy.wordpress.com/

 

第29回 PAIDEIA哲学カフェ「仲間ってなんだ?」2018/6/15開催!

第29回PAIDEIA哲学カフェ

あなたに「仲間」はいますか?
なぜその人達を仲間と呼ぶのでしょうか。
「友達」「グループ」との違いは何でしょうか。
私たちと一緒に考えてみましょう!

日時:2018年6月15日(金) 17:30-19:30
場所:高千穂大学1号館2階 マーキュリーホール

料金:学生無料、社会人500円(お茶、お菓子付き)

学生の方も、社会人の方もご遠慮なくお越しください!

イベントページはこちらです。
https://www.facebook.com/events/445948135835294/

主催:哲学研究会パイデイア
https://paideiatakachihophilosophy.wordpress.com/

第28回 PAIDEIA哲学カフェ「正義とは」2018/5/25開催!

第28回哲学カフェフライヤー.jpg

「正義の味方は常に正しく、そして強い」
これって、本当でしょうか?
すべての人に共通する正義など、存在するのでしょうか?
また、あなたにとっての正義とは何ですか?
是非この機会に一緒に考え、語り合ってみましょう!

日時:2018年5月25日(金)18:30-20:30
場所:高千穂大学1号館2階 マーキュリーホール

料金:学生無料 社会人500円(お茶、お菓子付き)

学生の方も社会人の方も、ご遠慮なくお越しください!

 

お申し込みはこちらからどうぞ。
https://www.facebook.com/events/206426043485867/

 

 

主催:哲学研究会パイデイア
https://paideiatakachihophilosophy.wordpress.com/

第27回 PAIDEIA哲学カフェ「認めるとは?」2018/4/27開催!

第27回哲学カフェフライヤー

あなたは誰かに「認めてほしい」と思ったことはありませんか?
なぜ人は認めてほしいと考えるのでしょうか?
本当に認めてもらうことはできるのでしょうか?
そもそも、他人や自分を「認める」とはどのような行為なのか、この機会に考えてみませんか?

日時:2018年4月27日(金)18:30-20:30
場所:銀座・まなび創生ラボ
(株式会社クリックネット・セミナールーム)
http://www.clicknet.jp/access/
〒104-0061 東京都中央区銀座3-11-18 眞帆ビル 3階

料金:学生無料 社会人500円(お茶、お菓子付き)

学生の方も社会人の方も、ご遠慮なくお越しください。

 

お申込みはこちらからどうぞ。
https://www.facebook.com/events/607245462949146/

 

主催:哲学研究会パイデイア×まなび創生ラボ
https://paideiatakachihophilosophy.wordpress.com/
協賛:株式会社クリックネット
http://www.clicknet.jp/

第26回 PAIDEIA哲学カフェ「考えるとは?」 報告

第26回PAIDEIA哲学カフェのファシリテーターは、前半が木村ゼミ3年の小西悠璃、後半が齋藤ゼミ4年の唐木真由子、書記が同じく齋藤ゼミ3年の今田明が務めました。多くの方にご参加いただき、参加者の皆さまと考えを深めていくことができました。

さて、今回のテーマは「考えるとは?」でした。
まず、各々の「考える」についてのイメージを掘り下げていきました。考えるとは、「論理的思考をすること」「考えていると意識しているときのこと」「要素を組み立てること」などと意見があがり、そのためには「言葉が必要」になり、さらに「共通言語を使うこと」、そしてそれらを使って物事を「無意識で考えられるようになるまで繰り返すこと」「習慣化させること」といった意見があがりました。一方、「習慣が崩れた時に考えるようになる」という意見や「無意識と言いつつも、実は常に何かを考えているのではないか」という意見もあがり、ますます「考える」ことについての考えが深まっていったように思います。

一見、身近な「考える」というテーマでしたが、一言で「考える」といってもいくつかの種類があること、意識・無意識など思考の段階があることなどを考えることができました。なぜ私たちは「考える」のでしょうか?「考える」とはどういった行為なのでしょうか?そして、あなたは本当に「考えている」といえるのでしょうか?「考える」について考えることは終わりません。今回ご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。次回も皆さまのご参加お待ちしております。
次回PAIDEIA哲学カフェ×銀座哲学カフェは、4月27日(金)18:30より、銀座・まなび創生ラボにて、「認めるとは?」というテーマで開催いたします。お時間のある方は、是非こちらもご参加ください。

(報告者:高千穂大学人間科学部人間科学科齋藤ゼミ3年 今田明)